「天高く馬肥ゆる秋」は怖い意味だった?秋にまつわる意外な雑学5選

空が高く澄み渡り、心地よい風が吹く季節、秋。食欲、読書、芸術、スポーツと、様々な楽しみが待っています。

今回は、そんな秋をもっと深く味わうための、ちょっとした雑学をご紹介します。友人や家族との会話のネタにもなるので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

1. 「紅葉」は葉っぱの命がけの準備

秋になると山々が赤や黄色に染まり、美しい景色を見せてくれますよね。この色の変化は、植物が冬に備えるための大切な準備なんです。

葉っぱが緑色なのは、光合成に必要な「クロロフィル」という色素があるから。気温が下がると、植物はクロロフィルの生産をやめ、代わりに葉に残った糖分などから「アントシアニン」(赤色の色素)「カロテノイド」(黄色の色素)を作り出します。

もともと黄色い色素は葉の中に隠れていたのですが、クロロフィルが分解されて緑色が消えることで、黄色が目立つようになります。さらに、夜間の冷え込みが激しいと、より多くの赤い色素が作られるため、鮮やかな紅葉になります。

2. 「天高く馬肥ゆる秋」はもともと恐ろしい言葉だった?

秋の気持ちのいい気候を表す言葉として「天高く馬肥ゆる秋」という言葉があります。これは、空が高く澄み渡り、馬が食欲を増してたくましくなる秋という意味で、手紙などにも使われる美しい言葉です。

しかし、この言葉はもともと古代中国の詩から生まれたもので、「秋になると北方の騎馬民族が肥えた馬に乗って攻めてくるから警戒せよ」という意味が込められていました。

日本に伝わってからは、その穏やかな語感から「過ごしやすい秋」という意味で使われるようになりました。今では全く別の意味になっているのが面白いですよね。

3. 「柿が赤くなると医者が青くなる」の科学的な根拠

秋の味覚の代表格である柿。昔から「柿が赤くなると医者が青くなる」という言葉がありますが、これには科学的な理由があるんです。

柿には、風邪予防に効果があるとされるビタミンCが非常に豊富に含まれています。その量は、なんとみかんの2倍とも言われています。昔の人は、柿が持つ高い栄養価を知っていたからこそ、この言葉を残したのかもしれませんね。

4. 松茸の人工栽培が難しい理由

秋の味覚の王様、松茸。独特の香りと食感は多くの人を魅了しますが、天然物が高価なのは、人工栽培が極めて難しいからです。

松茸は、特定の種類のアカマツの根に寄生して育つ「菌根菌」です。そのため、単に土に菌を植えるだけでは育たず、アカマツと共生できる環境を整えなければなりません。長年にわたる研究が行われていますが、未だに完全な人工栽培には成功していません。

5. 外国では虫の音は「騒音」?

日本では、秋になると鈴虫やコオロギなどの虫の音を聞いて季節の移ろいを感じますが、この「虫の音を美しいと感じる」文化は、実は世界的に見ると珍しいそうです。

西洋などでは、虫の鳴き声を「雑音」と捉える文化が一般的です。私たち日本人の脳は、虫の声を「左脳」で処理していると言われています。これは言葉や音楽を処理するのと同じ部位で、虫の音をメロディーとして聞いているためだそうです。

一方、西洋人は虫の声を「右脳」で処理することが多く、これは雑音を処理する部位とされています。虫の音に対する感じ方の違いは、文化的な背景だけでなく、脳の働きにも関係しているなんて驚きですね。

いかがでしたか?

これらの雑学を知っていると、いつもの秋の景色や食事が、もっと違って見えるかもしれません。もしよろしければ、記事の内容について、もっと詳しく知りたい雑学や、興味を持った点があれば教えてください。一緒に秋の魅力を深掘りしていきましょう!